筋痛性脳脊髄炎/慢性疲労症候群かもしれない

今週のお題「卒業したいもの」

 

不明熱から「筋痛性脳脊髄炎/慢性疲労症候群」へ

2年ほど熱が収まらない。

あらゆる検査を行ったものの原因は不明だ。感染症やがんといった発熱を起こす疾患が見当たらない。こういった原因不明の発熱は「不明熱」と呼ばれるらしい。消去法でつける名前ほど悲しいものはない。原因は不明で、対処策も不明だ。ただ寝るしかない。

 

最近はお昼から夕方にかけて熱が出るようになっており、体温計で発熱を確認すると解熱剤を飲んで横になっている。時間単位で年休を取得し、ベッドで横になっていると1時間ほどで元に戻る。元に戻ったら仕事を再開し、資料を作ったり、打合せをしたりする。

外出する時は解熱剤を常備しているが、熱(やその予兆)がある時は外出を控えるようにしているのもあって、幸いにして外出時に発熱があったことはない。外出すると3,4日はいつもよりも安静にする日々を過ごしている。

つい先日、医師から「筋痛性脳脊髄炎/慢性疲労症候群の可能性があるけど、解熱剤が効くから筋痛性脳脊髄炎/慢性疲労症候群ではない気がしている」と言われた。その時は「そうなのか」と思ってスルーしていたのだが、家に帰ってから筋痛性脳脊髄炎/慢性疲労症候群について調べていると、自分自身の症状によく当てはまっていると感じた。

そして、解熱剤ではなく「横になる」という行為自体が熱を下げているらしいことに気が付いた。後日、発熱があった際に次の2パターンの対処を行った。

・解熱剤の服薬後にベッドに横になった場合

・解熱剤を服薬しただけの場合

すると、解熱剤を飲んだだけで横にならなかった場合は熱が下がらなかった。

医学的な統計データには程遠いが、3回ずつ実験を行ってどれも同じ結果になった。

症状の理解のために病名というかカテゴライズは必要だと思っているので、「筋痛性脳脊髄炎/慢性疲労症候群」かもしれないと思えるだけで少し希望が持てた。

 

同じ症状の方の書籍を読む

同じ筋痛性脳脊髄炎/慢性疲労症候群と診察を受けた方がどのような生活をしているのか知りたいと思っていたら、『病気と闘わない!』という本があることを知った。

筆者は電動ベッドで横になりながら、オンラインでペットの診察をする獣医師さんだった。タイトルの通り、病気を治療するのではなく、病気と共に生活しようというスタンスの本だ。筋痛性脳脊髄炎/慢性疲労症候群と診察を受ける人の中には、車いすや電動ベッドが必要になる方もいる、というのが私の中ではとても驚きだった。

筆者は「怠けているんじゃないの?」や「誰にでも疲労はあるよ」といった言葉を投げかけられたことがあったこと、色々な病院を周らなければならなかった話が書いてあり、まるで自分の事のようにうんうん、と思いながら読んでいった。

確定診断や受け入れ方についてはとても参考になり、病気を受け入れようという心持になったし、仲間が増えたような気分にもなった。

今の自分は電動ベッドなどは使わなくても生活できているが、もしかして気づいていないでけで姿勢を保持するのが難しいのではないか?と思い、ベッドで横になりながら仕事をしてみたらいつもより早い時間で熱が出た。私の場合は足の裏をぴったり床に付けられて、腰にクッションを当てる姿勢が一番いいらしい。

結局、変わったことは一つもないのだけれど、ただなんとなくやっていたことが「やっぱりよかったんだ」と気づけてよかった。