魔法使いに向いてる

「毎日を少し良くする」ためのお手伝い

つらすぎて催眠療法にいきましたレポ

表題の通り、心身ともにつらかったので催眠療法に行ってみた。のでレポします。

ここのところ、吐き気や頭痛に悩まされている。
いわゆる「自律神経」の調子が良くない。


昨年の10月くらい。

発達障害と診断され、薬物療法を始めた。

精神疾患に広く言えるのかもしれないが、
薬物療法は「障害」を根本から消し去るようなものではない。
薬の効いている間だけ神経伝達物質を調整する対処療法だ。

精神疾患はいわば影のような存在で、
私が生き続ける限り私に根ざし、そこにあり続ける。


確か12月に入るか入らないかの頃だったと思う。

気管支の炎症で入院した。
2週間ほど会社を休んでから、菓子折りを持っておずおずと出社した。

上司や先輩のデスクに行って個包装を配る。

曖昧、もとい「どう接したらいいのかわからない」のが透けて見える表情。

「ありがとう…もう大丈夫なん?」

「はい、もう大丈夫です。ご心配をおかけしました」

純度100%の嘘。そんなものはつかない方がマシなのかもしれない。

本当は心の底から助けてほしい。

入院を機に「もうどこにも居場所がない」という感覚が増していった。薬は飲んでいるが効いているのかもよくわからない。

誰とも目を合わせずに出社し、退社した。
ただ定刻が来るような日々が続いた。

上司や先輩、同僚に対する申し訳なさ
そして自分の能力に対する不信感も増していった。

たまたま年明けに会社の組織編成があり、
自分の配属と上司が変わることになった。

事態がうまく好転するように思えて、
新しい上司との面談を終えてホクホクした気持ちで自席に戻った。

新しい仕事を任せてもらえるかもしれない、
きちんと自分を見てくれてる人がいる、そういった期待と安心があった。

「明るいコミュニケーションを心がけようね🍺」

ノートパソコンを開くと、新しい上司の人情味があふれるチャットが届いていた。

明るいコミュニケーションが何なのかよくわからなかったが、とりあえずモニュッと口角を上げて返信を打った。


明るさ自体は問題ではない。
問題は、私の身体が「明るさ」を躁状態として捉えたことだった。

面談があった日はエネルギーを発散しないと気が済まなくなってしまい、カラオケで吐くほど歌い、寝床でじたばたと暴れた。

翌日、身体が動かなくなった。
力が全く入らなくなった。
立てない。布団から出られない。

会社に休みの連絡を入れて、一日中眠った。

その日の夜に不正出血があった。

ホルモンバランスがぶっ壊れていた。

「仕事と自分の身体、どっちが大事なの?」
医者からあきれられた。

本当は病院に通う必要があったが、有給がなく行けなかった。
もちろん自分の身体は大事だが、仕事という生きる糧がなければ生き延びれない。

ある知人との会話がきっかけで「催眠療法」なるものを知った。話によると、催眠療法は米国でそれなりに地位が確立された治療法らしい。

自分もかねてから催眠音声のアプリにお世話になっていた。そのアプリの音声を流しながら横になると、自然と緊張がほぐれてぐっすり眠れた。

現状が少しでも改善されるなら、惜しむ物は何もない。

そう思って大阪で催眠療法を受けられるセラピーを探した。

駅から近くて、あんまり胡散臭くなくて、Googleでレビューがある所の予約がとれた。

雑居ビルの2階に上がると、銀フレームの眼鏡をかけたセラピストが迎えてくれた。教養科目で受けた精神分析の授業の講師とどこか似ていた。

部屋にはデスクと応接間のセットがあって、ちょっとした探偵事務所のようだった。

探偵事務所との違いを挙げるなら、室内にはカウチソファがある点だろうか。

淹れたての紅茶を飲んで温まりながら、渡されたカウンセリングシートを記入する。

名前、連絡先、ざっくりとした住所、家族構成…

そして「何を目的として来たか」。

私は心身の不調をなんとかしたい、自信をつけたいと書いた。

書き終わったカウンセリングシートを渡すと、
その内容の確認を兼ねて、いくつか質問を受ける。

「心身の不調が出始めたきっかけ」とかそういった感じのものだったと思う。

「なんでも言っていただいて大丈夫ですよ」という言葉に促されて、

仕事がうまくいっていないこと、障害と診断されて自己肯定感を失っていること、つらくて立てない日もあることを話した。

セラピストはふむふむと相槌を打ちながら、カルテを記入していく。

それから催眠療法と、その手順の説明を受けた。

催眠療法とは「全く違う自分に生まれ変わる!」といった幻術の類ではなく、
深いリラックス状態で自分の感情と向き合い、自己肯定感をあげる暗示である。

これから感情を揺さぶられた場面を思い出すよう語りかけるので、その場面を想起し、沸き起こる感情に注意を向けてほしい。

とにかく自分の感情や反応に目をやり、言語化することが大切だ。分析や批判をしないようにすると、より多くの効果を得られる。

「では、準備はいいでしょうか」

カウンセラーに促されてカウチソファに横になると、部屋の電気が暗くなった。

ヒーリング音楽が流れ、セラピストの声に応じて身体の力が抜けていく。

リラックスした状態になると目が重くなり、力を入れても開かなくなった。


セラピストの導きに応じ、自分を苦しめる感情を思い出す。

それがどんな場面で起きているのかを思い出し、
「それはいつか」「誰がいるか」「どんな感情になったか」といった質問に応えていく。

自分はぽつりぽつりと喋るだけだったが、ありありと場面を思い出すことができた。時折まぶたがピクついた。


自分の「損なわれている感じ」。

できるだけ目を背けてきた、恥ずかしい感情を初めて人に語った。


セラピストは負の感情を抱くことを肯定し、
糸口を与えようとした。

負の感情が大きかった場面は、すべて仕事にまつわるものだった。

それから、認知の根本的な部分にさかのぼる。

どうやら人間は10歳くらいまでの記憶で、認知が形成されるらしい。

私はその頃、すでに死にたいと思っていた。

荒れた父親、泣きじゃくる母、見栄を張る祖父母。

誰とも相容れない、誰にもかまってもらえない寂しさ。

「嫌な出来事があるよりもっと前は、そんな感情はなかったはず」

より昔の記憶をたどるように促される。

この世に産まれて間もない、まだ生きることが肯定されていたとき。産声を上げた瞬間まで記憶をさかのぼった。気づくと目尻に溜まった涙が頰を伝い、いくつかの筋が繋がった。


「肯定に満ちた時期が確かにあった。
今の自分とその頃の自分は一本の線で繋がっている」

セラピストの言葉を自分に何度も言い聞かせた。

セッションが終わり、部屋が明るくなる。

「人間は等しく価値がある存在だ」

「ありのままで存在してもよい」

こういうのはあまりにも出来過ぎた発言かもしれない。

普段は理性が「それはそうだけど〜」と否定してしまう。

だけど自分がひどくつらくなっている時は
いったん理性を棚に上げて、自分の存在そのものを肯定してやることが必要だった。

生きてても良い、という肯定は間違いなく効き目がある。


負の感情は濁流のようなものだ。
少しでも油断したら、簡単に押し流されてしまう。

催眠療法はそんな負の感情にあえて飛び込み、

ライフジャケットを着たプロに引き上げてもらうような経験だった。

あなたの価値観を広げるアラブ、中東、イスラームのおすすめ映画3つ

 以前、「石油王にお近づきになりたい人のためのアラビア語概論」という記事を書きました。

lyrisist-lily.hatenablog.com

前回は「アラビア語はどういう言語か」ということをテーマにしたので、

今回は映画で学べる現代のアラブ情勢という感じで映画をご紹介したいと思います。

 

 また、物語の背景を理解するために前提知識として「中東戦争」っていつ、どこで、どうして起ったんだっけ?という質問には答えられる程度にしとくといいと思います。

「なんだそれ?」って方は以下の記事を読んで、軽く学習してから映画を観ることをお勧めします。

thepage.jp

 

 

パレスチナ問題に抵抗する若者の息遣い:自由と壁とヒップホップ

イスラエル領内のパレスチナ人地区から生まれた、若者のヒップホップを取り上げたドキュメンタリー。確かにゲットーに押し込められた黒人がヒップホップを生んだように、イスラエルの中で壁に囲まれたパレスチナ人にも抑圧されたものに打ち勝とうとする感情はあるのでしょう。

「その場所に生まれたから」というだけで殺されてしまう不条理の中で、ただ単に正気を保ち続けるのも大変だと思います。

ですが、この映画に出てくる若者たちはそんな中でも自分の言葉で歌い上げることによって自らを正気に保ち、言葉によって他者を勇気付けます。 

絶望的な状況をヒップホップのリズムに乗せ、歌うことは、これまで麻痺してきた感情や思考を再び呼びさます。(「あらすじ」より 下線筆者)

とてもアツくて、観るだけで生きる気力の湧く映画です。 

 

 

 

祈り」の向こうの「パラダイス」:パラダイス・ナウ

 

 

スラム少年の数奇な人生:スラムドック$ミリオネア

かつてない経済成長を迎えたインドで、何も取り柄のなさそうなスラム出身の青年がクイズ「ミリオネア」に挑み、次々に難問をクリアしていきます。

クイズが進むごとに、主人公の数奇な人生が紐解かれていく仕掛けです。スラム出身の主人公はイスラム教とヒンドゥー教との争いに巻き込まれ悲惨な経験をしているものの、そこで偶然得た知識でクイズに打ち勝っていくというストーリーです。

エンターテイメントの形をとりながらも、貧困、暴力、差別が根強いインド・ムンバイを描き、愛や友情といった普遍的テーマにも迫リます。

インドの景色を色濃く再現し、時にコミカルに、時に目を背けたくなるほど暴力的に描いている。映画だからこそ表現できるインドの「現在」が詰まった作品です。

 

 

まとめ

いかがでしたか?

間違いなく、ここに挙げた作品を観たら「これまでの知っている世界」の幅が広がること間違いないと思います。

映画を鑑賞した後、いつもと同じ景色が少し違って見えるんじゃないでしょうか。

これまで知らなかった世界を知るきっかけになれば幸いです。

 

小松菜奈風のアンニュイメイク

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さらっとした感じの肌感に少し抜けた感じのする目元。小松菜奈さんの魅力を一言でいえば「アンニュイ」なのではないでしょうか。 

 

映画や雑誌で小松菜奈さんの独特な雰囲気につい惹かれてしまう方も多いのではないでしょうか。自然な目力と言いますか…どこか目で訴えかけるような、印象に残る表情ができる方ですよね。

 

この記事ではそんな小松菜奈さんの再現メイクをご紹介します。一緒に切れ長の目尻やぷっくりした涙袋を再現しちゃいましょう。

 

小松菜奈さん風のアンニュイメイクのポイントは

  • 鼻筋
  • アイライン
  • 涙袋

の3点です。

 

この3点だけ押さえちゃえば、けっこう雰囲気が出るんですよ。

 

小松菜奈風の下地/ファンデーション

小松菜奈さんって、雑誌や出演している映画ごとにお肌をマットに仕上げていたりツヤ感を出していたりと質感が違うんですよね。

でも、さらっとした感じの仕上がりが好きなので以下の下地をおすすめします。

 

キス マットシフォンUVホワイトニングベースN01 ライト 37g

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 チーク

チークもさらっとした使用感のものを。SUGAOシリーズは本当にスフレのような仕上がりで可愛いですよ。まだ使ってない人は試しに使ってみてください。

スガオ (SUGAO) スフレ感 チーク&リップ はなやかピンク 6.5g

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小松菜奈風のアンニュイメイクのポイント

小松菜奈さん風のアンニュイメイクを作るのにポイントとなるアイメイクです。

  • アイシャドウペンシルを目頭と目尻に入れて、鼻筋を広く見せる
  • アイラインは目尻を綺麗に引く
  • ぷっくりとした涙袋を作る

を心がけ、レッツトライです。

 

1アイシャドウアイシャドウペンシルで目頭の影を出します(画像の赤い部分)。 

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目頭から二重の線の上に楕円形を描くように影を入れておくことで、鼻柱が広く見え、目と目が離れて見えます。

 

2目尻にも影をつけます(画像の赤い部分)。

 

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 エクセルのパウダー&ペンシルはアイブロウだけじゃなく、

自然な目元を作るためのパウダーとしても使えて優秀です!

 

 私も何本目かのリピしてます。まだ持っていない人や買い換える人はぜひ。

 

小松菜奈風のアイラインの引き方

アイラインはペン自体を横に寝かせて平行に描いていきます。

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ペンきちんとが横になるように、肘を突き出すように引きとアイラインがとても引きやすくなります!

 

小松菜奈風の涙袋の作り方

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小松菜奈さんって涙袋に存在感がありますよね〜。

最近は涙袋専用のライナーも出ていますが、使うとラメが多すぎてケバくなったり、使用感がクレヨンみたいなものが多かったり。

 

そこで、ハイライトとアイブロウを使った自然な涙袋の作り方をご紹介します。

 

涙袋の作り方

目を細めて涙袋の膨らみを出し、幅を確認します。

あくまで涙袋を作るのではなく、今ある自分の涙袋を目立たせるイメージで。

 

涙袋にハイライトを入れます。キャンメイク クリームハイライターはパウダーよりもしっかりとついてくれて、落ちにくくて安心です。

 

 クリームアイシャドウについてる小さいブラシを使って、涙袋全体にうっすらとつけます。涙袋に細くハイライトを入れると目元がすごく明るくなりますよ。

 

 2目尻にアイシャドウを塗ります。

 アディクションのアイシャドウはラメが可愛いと評判ですよね。私の周りの可愛い子は使ってる人多いです。

 

3アイブロウを使って涙袋の下にに影を作ります。

アイブロウで涙袋に影をつけると目元に陰影ができて、すごく自然だけど存在感のある涙袋ができます。

 

影を作るのにちょうどいい明るさなのはケイトのアイブロウだったので、これの薄い色を使います。涙袋をうっすら縁取るように下に入れていきましょう。

 

まとめ

小松菜奈さん風のアンニュイメイク、いかがでしょうか?

普段とは少し違ったアイメイクをすると、周囲の反応も少し変わって面白いですよ。

 

  • アイシャドウペンシルを目頭と目尻に入れて、鼻筋を広く見せること
  • アイラインは目尻を綺麗に引くこと
  • ぷっくりとした涙袋を作ること

といった技を使って、ぜひチャレンジして見てくださいね。

 

画像引用元↓


【あるテクニックを使うだけの簡単】小松菜奈風メイク!

 

小松菜奈さんと同じく、椎名林檎さん風のナチュラルメイクも下にまとめています。

併せてご覧ください。

lyrisist-lily.hatenablog.com

 

川添愛『働きたくないイタチと言葉がわかるロボット』

前回に引き続き、言語学について。

 

lyrisist-lily.hatenablog.com

 正直なところ言語学についての記事は読まれにくいかなーと思っていたのですが、

思いのほか反響がありました。ありがとうございます。

 

嬉しいのでまた少し、言語学関係で読書案内させてください。

今回紹介するのは川添愛さんの『働きたくないイタチと言葉がわかるロボット』です。

 

 

働きたくないイタチと言葉がわかるロボット  人工知能から考える「人と言葉」

 

 

すべてが、かわいい

ざっくり言えば、「働きたくない」という、あまりにも率直なイタチが自分の代わりに働くロボットを作ろうと奔走するお話。

 

「自分の代わりに働くロボットは、自分の命令がわからないといけない」というところから端を発して、


「言葉がわかる」とはなんだろう?ということを
「言葉が聞き取れること」「おしゃべりできること」「言葉についての知識を持っていること」…と順をおって探っていく内容です。

 

言語学を始めとして自動応答システムや自然言語処理をかじっていて、とても面白いなと思ったポイントとしては

『働きたくないイタチと言葉がわかるロボット』の内容が言語処理の研究史に沿っていること。

 

だから、この物語は完全なフィクションではなく

言語処理の研究史から教訓を得るような、寓話に近い内容だと思いました。

 

ラストはすごく綺麗にオチがついていました。笑

 

商魂モグラや賢いフクロウなど、登場する動物たちもとてもキュートで、

読み物としても面白かったです。

なんだかTwitterを見ていると、小学生のお子さんも楽しんで読んでいるようでした。

 

そして読んでいるうちに「言葉がわかる」とはどのようなことなのか、

これまで研究者や開発者はどのように「コミュニケーション」を実装しようとしてきたのかが網羅的にわかる、とても良い本です。

 

「言葉に興味がある」「コミュニケーションを実装してみたい!」という方にはうってつけだと思います。

 

参考文献も載っているので、深掘りしたい人はそこから知見を新たにできると思います。オススメの一冊です。

 

 

働きたくないイタチと言葉がわかるロボット  人工知能から考える「人と言葉」

働きたくないイタチと言葉がわかるロボット 人工知能から考える「人と言葉」

 

 

 

『東京女子図鑑』という地獄

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Amazon primeオリジナルのドラマ、『東京女子図鑑』を観た。

自尊心の高い(よく言えば負けん気の強い)女の子が東京でキラキラした何かを求めて頑張っちゃうストーリーだ。


「人から羨ましがられる人になりたい」。

これは主人公の言葉なのだけど、この台詞からもわかるように、彼女はどうしようもなく軽薄だ。

主人公いわく、幸せな人生には商社マンの彼氏とハリーウィンストンの結婚指輪という「アイテム」を揃える必要がある。

個人的にこういうのは眉唾モノのどうしようもない価値観なんだけど、
確かに雑誌に出てくるような理想的なOLってこんな感じで、憧れる人がいるのも理解できる。

軽薄さはシンプルな上昇志向にも結びつき、主人公は仕事にも恋にも恵まれはする。

東京に生きる女子の頭の中を覗き見る感覚

『東京女子図鑑』の面白さを挙げるなら、東京に住まう多種多様な女の子の頭の中を観れることだろう。

「結婚しないのは相手の条件が悪いから」「バリキャリだけど不倫ばかりしてしまう」「マンションのエレベーターの入り口近くにベビーカー留めないでよ邪魔だし」

『東京女子図鑑』には主人公以外の登場人物の独白が所々に挟まっている。

決して世間的には共感してはいけない台詞なんだろうけど、
ここまでズケズケと言われた上に「反論って要するに嫉妬でしょ?」って先に感想を封じられてしまって、
観ているとねっとりした感情の行き場がなくなってしまった。

「相対的な幸せ」はゴールになり得るのか

あまりにも多くの女子が描かれていて、どれが本当に幸せなのかは描かれていない。

「みんな自分に合った場所を見つけているようです」ってだけ。

登場人物が直面する仕事や家庭についての困難は描かれているのだけど、
物質的な豊さしか幸せとして描写されてなくて観ていてしんどかった。

「物質的な豊かさ」を幸せの指標にしたら駄目だな-、とは前から思っていたけど、その気持ちを上書きすることになる作品だった。

翻って「自分は幸せか?」と思ったけど、まあまあ幸せだった。

でも「自分が他人から羨ましがられるか?/評価されるか?」って考えたら全然そんなことない。

就活の面接で「憧れの人はいますか?」って聞かれて「いません」と応えたのを思い出す。

自分の目で見える他者の顔というのは限られていて、私が知っているのはその人が私に見せてくれる一面でしかないから。

私は全ての面を知ることができない他人になりたいとは思わない。
他人のいいところは取り入れるようにはしているけれど…。

そんな感じの、面倒だが正直なことを話した。

(こんな面倒くさい応えをしてしまうのは、これまでの人生で外っ面が良い人間に割と辛くあたられてしまうことが多かったからだ)

人や集団によって評価基準はバラバラだ。

誰かから羨ましがられようとしてとった行動が、別の人間からは唾棄されてしまうことだってある。

他者に見せる自分が全てではないし、その逆も然り。全てを知ってるのは神様だけだ。

「どれだけ多くの人に羨ましがられるか」を尺度にとった相対的な幸せを求めて辟易する人を余りにも見すぎた。

なんというか、もっと絶対的な「善」の基準を持った方がいいんじゃないかな。知らんけど。

西田幾多郎 『善の研究』 2019年10月 (NHK100分de名著)

西田幾多郎 『善の研究』 2019年10月 (NHK100分de名著)

  • 作者:若松 英輔
  • 出版社/メーカー: NHK出版
  • 発売日: 2019/09/25
  • メディア: ムック
善の研究 (岩波文庫)

善の研究 (岩波文庫)

「大丈夫」と言える透明感ーー個人的経験と『レオン』のマチルダの少女性

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『使えそうでなかなか使えない言葉ランキング』があったら、私は1位に「大丈夫」を選ぶ。

「大丈夫」って
(気にしなくてもうまくいく、安心しろ)
って自分に念押しするために使う、おまじないみたいな言葉だ。


だから、なかなか相手に対して「大丈夫」とは言えない。


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『レオン』という映画を観た。

親を殺された少女が復讐に燃え、殺し屋と奇妙な同居生活を送る物語。
このナタリー・ポートマン演じる少女「マチルダ」の透明感がとにかく素晴らしかった。

親を殺されて身寄りがなく、殺し屋に同居を求めるマチルダ

足手まといになるからと同居を却下されるも、
彼女は「復讐できなきゃ死んだ方がマシ」と言って、レボルバーを頭に当てる。

このシーンに、ずーんと胸をやられた。

…なんだか、彼女の言動には既視感がある。

私は大学生になっても希死念慮に襲われることがあって、その度に私の恩師に電話をした。

恩師は「とにかく死んだら駄目だから」

と言い切るものの、「なぜ駄目なのか」と聞いても一切教えてくれなかった。

恩師はいつも理路整然としていたから、死なないでいる理由が不問というのは解説不足のように思っていた。

だけど、実際に大切な人が死にそうなのを目の前にすると、まず出てくるのは「死ぬな」の一言だった。

死んだらいけない理由は今でもよくわからないけれど、とにかく「死ぬな」と言うのは正しいように思える。

「貴方は大丈夫じゃないけど死んではいけません」って、地獄の沙汰かと思うけれど。

人生と植物のメタファー

少しずつ植物を育てていこうと思う。

 

下手に他人の人生に首を突っ込むよりも、

淡々と植物の世話をするのが好きだ。

 

言葉を持つ生き物は、あれこれ余計なことを考えてしまう。

 

一方、植物は根を張り茎をのばすことだけが生存戦略なので、

生きる方法がずっとずっとシンプルだ。

 

抽象的に物事を考えてうまくいかない時、

「うまい比喩」というのは役に立つ。

 

例えば人生を樹木に例えて、ニーチェは次のように言う。

 

「樹木にとって最も大切なものは何かと問うたら、

それは果実だと誰もが答えるだろう。

しかし実際には種なのだ」

 

 

自分の人生を樹木に例えるのなら、今は花を咲かせるのに必死にもがいている時期だし、きっと花を咲かせたら「花を散らすまい」って躍起になるだろう。

だけど本当に大切なのはそれを実らせ、次の世代に繋げる事。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

…というのはただの心象スケッチだ。

わざわざ文章にしなくても傷口にしみる程、本当に痛いくらいによくわかってる。

 

 

自分には思考の癖があって、物事を逆から考える。

 

ニーチェの名言だったら

「要するに種なんでしょ?次世代の育成なんでしょ?」って。

 

そんでもって「女性にとっての種とは何か」って問を立てた場合、

間違いなく今のままだと出産育児介護が入ってくるなーってわかる。

 

日本の「同調圧力」が怖い。

人生の選択に責任をとれるのは自分しかいないのに、それを「みんながこうだから」で解決できるのが怖い。

 

かなり昔のことだけど、政治家が「女性は産む機械」とか言っちゃう国だし、

まぁそういう世代に育てられたメンズに特になにも期待していない。

 

たぶん30くらいになったら私は「同調圧力」で酸欠状態に陥ると思う。

さっさと力をつけて、その前に日本を脱出したい。

 

きっと綺麗な写真をブログに上げられると思うので、楽しみにしていて欲しい。