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川添愛『働きたくないイタチと言葉がわかるロボット』

前回に引き続き、言語学について。

 

lyrisist-lily.hatenablog.com

 正直なところ言語学についての記事は読まれにくいかなーと思っていたのですが、

思いのほか反響がありました。ありがとうございます。

 

嬉しいのでまた少し、言語学関係で読書案内させてください。

今回紹介するのは川添愛さんの『働きたくないイタチと言葉がわかるロボット』です。

 

 

働きたくないイタチと言葉がわかるロボット  人工知能から考える「人と言葉」

 

 

すべてが、かわいい

ざっくり言えば、「働きたくない」という、あまりにも率直なイタチが自分の代わりに働くロボットを作ろうと奔走するお話。

 

「自分の代わりに働くロボットは、自分の命令がわからないといけない」というところから端を発して、


「言葉がわかる」とはなんだろう?ということを
「言葉が聞き取れること」「おしゃべりできること」「言葉についての知識を持っていること」…と順をおって探っていく内容です。

 

言語学を始めとして自動応答システムや自然言語処理をかじっていて、とても面白いなと思ったポイントとしては

『働きたくないイタチと言葉がわかるロボット』の内容が言語処理の研究史に沿っていること。

 

だから、この物語は完全なフィクションではなく

言語処理の研究史から教訓を得るような、寓話に近い内容だと思いました。

 

ラストはすごく綺麗にオチがついていました。笑

 

商魂モグラや賢いフクロウなど、登場する動物たちもとてもキュートで、

読み物としても面白かったです。

なんだかTwitterを見ていると、小学生のお子さんも楽しんで読んでいるようでした。

 

そして読んでいるうちに「言葉がわかる」とはどのようなことなのか、

これまで研究者や開発者はどのように「コミュニケーション」を実装しようとしてきたのかが網羅的にわかる、とても良い本です。

 

「言葉に興味がある」「コミュニケーションを実装してみたい!」という方にはうってつけだと思います。

 

参考文献も載っているので、深掘りしたい人はそこから知見を新たにできると思います。オススメの一冊です。

 

 

働きたくないイタチと言葉がわかるロボット  人工知能から考える「人と言葉」

働きたくないイタチと言葉がわかるロボット 人工知能から考える「人と言葉」